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コーティングが施工できない燃料タンクとは?
■燃料タンクのコーティングが「施工可能なタンク」と「不可能なタンク」がある!
実は燃料タンクのコーティングが「施工不可能なタンク」が存在します。
まずは燃料タンク本体の材質から見ていきましょう。
弊社でお受けしております燃料タンクコーティングはコーティング剤の特性から
「鉄製の燃料タンクのみ」施工可能という制約があるんです。
コーティング剤が正常に張り付く最低条件として「鉄製品もしくは特性が近い素材の金属面」となっています。
特に樹脂(ABS・PET・FRPなど)やゴム製品は素材の特性としてコーティング剤が一切張り付きません。
またこれらの素材が金属と比べて柔らかく熱や応力で簡単に変形してしまうのでコーティング剤が簡単にはがれてしまうのです。
そういった理由で樹脂製の燃料タンクにはコーティングが一切できません。
鉄以外の素材についてですが
アルミ製やステンレス製の燃料タンクもコーティングには向いていません。
どちら様も「そもそも鉄製品のようにサビが発生しずらい」という前提の素材なのでまあ当たり前の話ですよね。
それでも極稀に問い合わせが入ったりしますので「念のために書いておきますよ~」といった内容です。
上記3種類の素材(樹脂・アルミ・ステンレス)で製作された燃料タンク内部にトラブルが出た場合には
水や洗剤を使った洗浄を実施しても特に問題はないと思います。
ただし、洗浄作業後にはしっかりと加温して時間をかけて乾燥を行って下さいませ。
汚れや水分が少しでも残っているとかえって余計なトラブルを招いてしまいます。
次に問題となるのは燃料タンクの内部構造です。
そもそも、燃料タンクには単純に「燃料を貯蔵する」といった目的の部品なのですが
実際はそれ以外の機能を有した装置を内蔵しているケースが多々あります。
メーカーや車種・年式によりまちまちですが主な内部機構としては以下のようなモノが入っています。
★燃料タンク内部に入っている構造部品例
① 燃料フィルター
② 揮発した燃料を冷却して再度液化させて燃料タンク内部へ戻す機構
③ 揮発した燃料により上昇した内圧を調整する安全弁
④ 揮発した燃料により上昇した内圧に応じて外部へ圧力を逃がす機構
⑤ 燃料が少ない場合に吸いづらくなる症状を抑えるバスタブ状のサブタンク
⑥ 燃料を積極的に吸いやすくするための密閉容器(⑤の密閉構造型)
⑦ 燃料給油時・給油口への逆流を防ぐために急上昇した内圧を抜くエア抜き経路
⑧ 燃料給油時・燃料満タン時に給油口からの逆流を防ぐための安全弁
⑨ 燃料ポンプを燃料タンク内部に直接固定する機構
ざっとこのような感じですがこれらの構造が燃料タンク内部に付いてしまっている場合
そのほとんどが脱着不可能である事が多いです。
物理的に脱着するには「燃料タンクの切開して外した後に再度溶接する」といった方法しか無い場合が多いです。
これらの内部機構が破損した際には燃料タンク全体を新品に交換することで簡単に修理が出来るのがメリットですね。
デメリットとしては「純正部品の燃料タンクが製造廃止」になった場合には
「普通の方法では一切修理ができなくなる」ので大問題になる、という点です。
そして、これらの内部機構が「樹脂やゴム製品」で構成されていると…
鉄製の燃料タンクであってもコーティングが施工できないという訳です。
構造によりますが、樹脂・ゴムによって構成された部品を完全に取り除いて
「燃料タンク含め全て鉄製部品だけ!」の状態を作り出してコーティング施工できる場合もあります。
特に①燃料フィルターについては特定のメーカー(例:ベンツ・ポルシェなど)ですと
樹脂+アルミ鋳物で作られていて脱着可能の構造になっているケースもあります。
脱着不可能の形状の場合、樹脂製のいわゆる「茶漉し」程度の性能を持ったモノが多いです。
おそらく給油時に入ってしまう細かいゴミから燃料ポンプを守る目的で設置されているのだと思われます。
完全に外してしまったとしても燃料タンクの外側に出ているフューエルラインにフィルターを増設、
といった対応が取れるのでほとんど問題になりません。
メーカーや車種によっては
燃料タンク内部にフィルターを一切付けていないモデルも多く存在していますので
「内部のフィルターなんて外したところで全く気にしない!」
という考え方も大いに結構だと思います。
ただし、フィルターを燃料タンクの外に増設する際には
燃料ポンプの性能に応じて正しい部品を選ぶようにしてください。
併せてフューエルホースやホースバンドについても
対応できる圧力が限られた製品もありますのでご注意を!
経験上、大問題に発展するのは②~⑨のケースとなります。
機構自体を外してしまったら車両として全く成り立たなくなる場合があるのです。
例えば②③④の機構を全て外してしまうと燃料タンク内部の揮発した燃料の圧力コントロールができなくなりますのでエンジン不調やチャコールキャニスターが詰まりやすくなる可能性があります。
⑤⑥の機構を外した場合には
燃料が少なくなってきた際にガス欠症状を起こしやすくなりエンジン不調の原因となります。
その状態で傾斜地に長く留まった場合には完全に燃料が吸い込めなくなりエンジンが停止します。
⑨の機構を外した場合には、燃料タンク外部へ新たに燃料ポンプを設置しなければならずフューエルラインを含め大掛かりな改造が必要になるケースがあります。
上記のような機構が組み込まれている構造の燃料タンクですと
コーティングを施工するために大規模に構造を変える必要性が出てきてしまい結果として莫大な予算と時間が必要になる訳です。
最悪の場合は残念ながら燃料タンクコーティングの施工自体をお断りすることになりますので
オーダーを検討する前に今一度燃料タンクの内部構造を確認してみてください。
……とは言ったものの
燃料タンクの内部構造はメーカーや車種・年代によってかなりの差があるので
ご不明な点などありましたらいつでも弊社までお問い合わせくださいませ。
